ペンタ・ウエンストンの大冒険　〜空を飛ぶ乗物〜　#29

王国の出口に向かうペンタたち、そしてハートリアとムワシ、護衛の兵士たち。

「わらわも一緒に着いて行きたいな、、、」

ハートリアは初めてできた友達との別れを惜しみながらつぶやきました。

「今度一緒に行こうよ！」

ペンタがハートリアに約束するとニワトリーヌたちも約束しました。

「そうそう、今度はハデハデシティに行きましょう！お姫様と一緒ならきっとスカウトされると思うし」

「ボク、ここのお団子やおにぎり大好きだから、また食べに来るよ」

ハートリアは頷きました。

「また遊ぼうね！」

王国の出口まで着いてムワシはペンタたちに伝えました。

「この道を真っ直ぐ進めばサバンナシティじゃ。決して右の方角には進んではならぬ。戦争を企てている王国があるからの」

「わかりました。ありがとうございます」

ペンタがお礼を伝えるとムワシは自分の羽を差し出しました。

「友の証じゃ。姫はまだ産毛だから姫の分も含めてこの羽をお持ちくだされ」

ペンタたちは羽を受け取りました。

「それよりペンタどの、、、いや、何でもない」

ムワシは途中で話を止めました。その様子を見てペンタは首を傾けました。

「拙者がまだ若い頃に出会ったお主にそっくりな友のことを思い出してな。そんな話を始めたら目的のサバンシティに向かう時間がなくなってしまうじゃろ。また会ったときに話そうか」

「分かりました。ムワシさん、ハートリアちゃんありがとうございました！」

ハートリアは堪えていた涙が溢れ出しました。

「約束じゃ！また遊びに来てね！」

ペンタたちも「約束だよ！」と返してサバンナシティに向けて歩き始めました。

実はペンタの冒険の裏で、もう一人のウエンストンの活躍がありました。
お話の途中ですがペンタの冒険は少しの間お休みして、次回はペンタの父「ペンディン・ウエンストンの冒険譚」が始まります。