青の中心命題

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放課後の部室では、深煎りコーヒーの香りが漂っていた。
カップは2つ。1つはロレンツォ、もう1つは今回の依頼人アレッサンドロにあった。

ロレンツォはコーヒーを一口、ちらとアレッサンドロを見た。
対面のアレッサンドロは、茹ですぎた肉のような肌色だ。巨躯の割に手足は細く、髪もぼさぼさで清潔感が裸足で逃げたようなナリをしている。挙句、爪を噛んでは独り言ちるように話すのだ。他校の生徒とは聞いていたが、アクティブでないことは見てとれた。

そんなアレッサンドロとロレンツォの間には、1つの自作ラジオがあった。アレッサンドロいわく、このラジオが語りかけてくるという。

ロレンツォはさわりだけ聞いて、自作のラジオとやらに目を落とした。なんてことない、普通の日本製のラジオだ。

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2022-12-15 19:37

 ピーナッツ兄弟


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