片瀬丸「最初の一手」

大漢帝国の秘密兵器が配備完了となった事を睦美に告げる麗玉。
更に彼女は
麗玉「睦美さん。籠城前に貴女に頼まれたモノだけどかなり集まったわ。急な籠城戦だったけど知古や臣下の伝手を使ってなんとか３０頭は集めたわ。ちょっと見ていかない？」
睦美「そんなに集まりましたか！それだけいれば私の策も十分に成り立ちます」
麗玉「それでは行きましょうか」
睦美と麗玉は連れ立って片瀬丸の後方にある飼育壕へと向かった。
壕の端まで来た２人は脚を止める。
麗玉「睦美さんに頼まれていた『この地方で１番巨大な生き物』集めてきたわ。種名は『アルケオン』よ」
２人の眼下にある巨大な堀割の中にはこれまた巨大な豚に似た生き物が犇めいていた。
すると
？「お〜い、睦美さァ〜ん、麗玉さァ〜ん！」下から明るく元気な声が響き渡る。
睦美「あっ、美結ちゃん。そんなところて何やってるの？」
美結「はい。アルケオンさん達の飼育係です！」
睦美「み、美結ちゃん。そんなバカデカいのと一緒で怖くないの？」
美結「はい。アルケオンさん達。皆、大人しいイイこ達ですから。それなのに皆怖がっちゃってお世話しないから私がしてるんです！」
麗玉「すまんな、睦美さん。騎将美咲の妹御に馬係の様な雑用を任せてしまって。だが、彼女の言っている事は真実だ。兵達はアルケオンの巨体に怯えほとんど近寄れない状態なのだ。それを彼女は率先して行ってくれている。頭が下がる思いだ」
睦美「麗玉さん。気にされなくても大丈夫ですよ。元々美結ちゃんは優しく細やかで気の利いた娘ですし、ああ見えて空手黒帯３段で肝も据わっていますから」
麗玉「確かに彼女の気配や体付きは並の娘のものではないな。流石は猛将美咲の妹御といったところか」
睦美「処で麗玉さん。もう１つの品の件ですが、如何？」
麗玉「当然、準備は完了しているわ。獣脂のタップリ入った樽。概算で１００樽は集めてあるわ」
睦美「おおっ、それはありがたい。これで第１の策はほぼ成ったも同然。後は風向きとタイミングを見極めるのみ」
麗玉「では、睦美さん。敵が攻め寄せて来る前に我が『漢』の秘密兵器を披露しましょう。それではこちらへ」
麗玉に促され和砲陣地の裏手へと進む睦美。そこには・・・。

※今回は交流させて頂いている黒鉛筆さんのウチの片瀬睦美さんと指原美結さんにご登場願いました。ありがとうございます！