荒療治の代償
前回 illust/103560344
リノン親子を助ける為、降り立ったウィッシュは目視でリノンの容態をおおよそ確認すると、決断した。
ウィッシュ「セラフィー!しばらく怪獣抑えてて!今すぐ処置しないとお姉ちゃんが手遅れになる!」
セラフィー「任せて!」
怪獣に立ち向かうセラフィーに背中を任せ、姉に駆け寄るウィッシュ。
ウィッシュ「(これは…酷いわね…)」
姉の容態を診たウィッシュの表情が曇る。
カラータイマーこそ損傷はないものの、怪獣に貫かれた傷跡は酷く炭化しており、そこからリノンの肉体は崩壊を初めていた。今すぐに処置をしなければいくらウルトラレディといえども二度と蘇れなくなる。
ウィッシュ「(これだけズタボロにされたエネルギー回路…私の腕前で果たして治せるかどうか…)」
エフヒ「大丈夫だよね? お母さん治るよね?」
ウィッシュの曇った顔を見て、涙目で不安そうに見上げてくるエフヒ。
ウィッシュ「もっちろんよ!お姉さんに任せなさい!(荒療治だけどやっぱりアレしかない!)」
エフヒの涙で覚悟を決めたウィッシュはリノンの傷に手を添え、エネルギーを放出した。
エネルギー回路の治療は施術者が千切れた回路を一本一本丁寧に繋ぎ直すのが普通だ。
しかし、今回のケースではそんな悠長にしている余裕はなかった。少なくともウィッシュの腕では確実に間に合わない。
そこでリノン自身の自己治癒能力に頼る事にした。ウルトラレディはエネルギーがある限り、高い自己再生能力が働く。ウィッシュはエネルギーが枯渇したリノンの身体に代替として直接大量の自身のエネルギーを送りこみ、リノンの再生能力を活性化させようとしているのだ。
これならば短時間でリノンの傷を治すことが出来た。
しかしそれには代償が伴う…
ピコン ピコン ピコン
ウィッシュ「ハアハア…(やっぱ…エネルギーの消耗がヤバいなぁ…これ…)」
これだけの傷を塞ぐ為のエネルギーを丸々肩代わりしているのだ。その消耗は凄まじいものであった。
エフヒ「おばさん…大丈夫…?」
ウィッシュ「ハハハ…だいじょぶ…だいじょぶ… だけど後でエフヒに分けてあげようと思ってたエネルギー残りそうにないや…ごめん…もう少し我慢できる?」
エフヒ「うん!」
ウィッシュ「いい子だ!」
そんなやりとりをしている間にリノンの傷は塞がり、峠は越えた、後は光の国に戻れば蘇生が可能だ。
ウィッシュがホッと胸を撫で下ろしたその時…
セラフィー「くっ…きゃああ!」
セラフィーの悲鳴が聞こえた。
手痛いダメージを受け、膝を着くセラフィー illust/102438361
ピコンピコンピコン
カラータイマーが点滅を始めた。
敵は歴戦のリノンをも破った怪獣。流石のセラフィーも苦戦は必至であった…
ウィッシュ「セラフィー! エフヒ… 少しの間ここでお母さんを守っててくれる?」
エフヒ「うん!」
ウィッシュはエフヒの頭を撫でると親友の救援の為、怪獣に立ち向かうのであった…
リノン親子を助ける為、降り立ったウィッシュは目視でリノンの容態をおおよそ確認すると、決断した。
ウィッシュ「セラフィー!しばらく怪獣抑えてて!今すぐ処置しないとお姉ちゃんが手遅れになる!」
セラフィー「任せて!」
怪獣に立ち向かうセラフィーに背中を任せ、姉に駆け寄るウィッシュ。
ウィッシュ「(これは…酷いわね…)」
姉の容態を診たウィッシュの表情が曇る。
カラータイマーこそ損傷はないものの、怪獣に貫かれた傷跡は酷く炭化しており、そこからリノンの肉体は崩壊を初めていた。今すぐに処置をしなければいくらウルトラレディといえども二度と蘇れなくなる。
ウィッシュ「(これだけズタボロにされたエネルギー回路…私の腕前で果たして治せるかどうか…)」
エフヒ「大丈夫だよね? お母さん治るよね?」
ウィッシュの曇った顔を見て、涙目で不安そうに見上げてくるエフヒ。
ウィッシュ「もっちろんよ!お姉さんに任せなさい!(荒療治だけどやっぱりアレしかない!)」
エフヒの涙で覚悟を決めたウィッシュはリノンの傷に手を添え、エネルギーを放出した。
エネルギー回路の治療は施術者が千切れた回路を一本一本丁寧に繋ぎ直すのが普通だ。
しかし、今回のケースではそんな悠長にしている余裕はなかった。少なくともウィッシュの腕では確実に間に合わない。
そこでリノン自身の自己治癒能力に頼る事にした。ウルトラレディはエネルギーがある限り、高い自己再生能力が働く。ウィッシュはエネルギーが枯渇したリノンの身体に代替として直接大量の自身のエネルギーを送りこみ、リノンの再生能力を活性化させようとしているのだ。
これならば短時間でリノンの傷を治すことが出来た。
しかしそれには代償が伴う…
ピコン ピコン ピコン
ウィッシュ「ハアハア…(やっぱ…エネルギーの消耗がヤバいなぁ…これ…)」
これだけの傷を塞ぐ為のエネルギーを丸々肩代わりしているのだ。その消耗は凄まじいものであった。
エフヒ「おばさん…大丈夫…?」
ウィッシュ「ハハハ…だいじょぶ…だいじょぶ… だけど後でエフヒに分けてあげようと思ってたエネルギー残りそうにないや…ごめん…もう少し我慢できる?」
エフヒ「うん!」
ウィッシュ「いい子だ!」
そんなやりとりをしている間にリノンの傷は塞がり、峠は越えた、後は光の国に戻れば蘇生が可能だ。
ウィッシュがホッと胸を撫で下ろしたその時…
セラフィー「くっ…きゃああ!」
セラフィーの悲鳴が聞こえた。
手痛いダメージを受け、膝を着くセラフィー illust/102438361
ピコンピコンピコン
カラータイマーが点滅を始めた。
敵は歴戦のリノンをも破った怪獣。流石のセラフィーも苦戦は必至であった…
ウィッシュ「セラフィー! エフヒ… 少しの間ここでお母さんを守っててくれる?」
エフヒ「うん!」
ウィッシュはエフヒの頭を撫でると親友の救援の為、怪獣に立ち向かうのであった…
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2022-12-17 23:37
Comments (2)
以前のセラフィーのイラストとも繋がっていましたか、奮戦するセラフィー、姉のために踏ん張るウィッシュと皆頑張ってますね。
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