【PFSOZ】迷えるマウンテンサーペント【欺瞞の悪魔】

「魔力地質学と火浣竜の体質に関してはサタナの魔術院の方が進んでいる。
恐らく君の「大御婆様」も既に僕達と同じ答えに行きついているんじゃないかな」

院の頂点は検査結果を見ながら述べた。
ならなぜ、従高祖伯母──サタナの女王はキアノルハザルにそれを伝えなかったのだろうか。
両親より懐いていた彼女への疑念が湧きかける所を「まあまって」と青年のそれでありながらどこか老獪な声が宥める。

「……何もない状態で縋った物には、他に何かを得た後にも、周りに目もくれず依存してしまうこともある。
それは為政者になるのであれば尚の事致命的な落とし穴だ。大体、これが女王に本当に必要な資質ならば、僕達は貴国から君の体を調べる許可をもらえなかったんじゃないかな？」

書類を探りながらも言葉は続く。

「此処には他国の王族が何人か留学しているんだ。勿論王位継承権を持ちながらも魔術の類を一切使えない者もいる。
僕としても、もし君が彼らのような生徒ならば、そのような力を心の寄る辺にすべきではないと言うだろうね」

机の上に丁寧に二種の紙が置かれる。きめ細やかで頑丈な紙は基本的に公文書や外交儀礼で使われるものだ。

「この書状は緑竜諸島の地脈混線処理の謝礼と返礼について、こちらは合同研究枠の拡大について。
大使館経由で処理されるけど一度検めてほしい。
後始末を手伝って貰ったし、外国の貴人の体を資料にさせてもらうんだ。これくらいはしなきゃね」

「此処にあるものは間違いなく君自身の功績だ。今の君が持つだけの資質で積み重ねたもの。大地を魔力でどうこうするよりもずっと人の上に立つものに必要な糧になるだろう。そのことを大事にするといい」

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困惑と疑惑が置いてきぼりのまま、時間は動きだす。

【ソイルコーヒー（ブラント新開拓領産土ブレンド）】
土風味のコーヒーというよりはコーヒー風味の泥。
基本的にエルルスケイルや一部植物種族のような土の魔力を摂取する種族に供される。魔素が豊富なブラント領の土そのものの味は、彼らにとっては大変滋味に富むようだ。

■４章ログインしました!!!（最後の１ページだけ）これは欺瞞の悪魔タグですが、まあどこにいてもいい感じでふわっと。
　種族によってはゲテモノじゃないまっとうな食材だと思うんですよ。土。
　この投稿はアラディア院支援ですがPCはフリーです。

■お借りしました
　ランタナさん【illust/102226881】水辺の海竜についてなら詳しいかなと
　ラベレアさん【illust/102027591】異様に特殊なメニューを出させてしまった……ちょっとこれはと思ったらパラレルで
ミルミリエさん【illust/102141039】ミミレモンいただきました。（竜種なのでちょっと濃いめに調薬してもらったのしたのかもしれない）ｼｶﾁｬﾝ

　聖夏祭ポーションフェス【illust/103347071】
　花はがね／エルルスケイル【illust/102098328】（勝手に食器を生やしてしまった）
　まるふわ包みのアイスクリーム【illust/103495179】恐らく完全にオルハザの好物と化した
　ブラント開拓領【illust/102162779】アフターで交易したいね……土高く買いま
　パッグバッグパック（言及のみ）【illust/101966011】旅の合間に注文入れたりしたんだろうなあという感じで
　土【illust/102330074】
　クラフトコーラ【illust/102665954】オルハザ&エルズゥ「おいしい！」ガルキープ「土の味が遠い……（ワガママ）」と意見が割れた感じです。
　
　
　　
■これからストレスで胃が爆発して死ぬ公女と酷く拗らせた幼馴染と侍女【illust/102467850】

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古傷だらけの手が拾ったのはほつれた手巾（ハンカチーフ）。
意匠を見たものが何かと問われれば、「逆立ちした歪な虫」などと答えるかもしれない。

ともあれ、黄色い糸で縫われた稚拙な刺繍が何なのか、一目で解るのは
きっとこの世に二人https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=18843152しかいないだろう。