【PFRD】はいはい、怪談ね…。【納涼!】

あ～、紙は行き届いたか？そんじゃ、始めるぞ。
あ？包帯？……気にすんな。

「とある学校の話だ。学校…えーと、教会で神学の説法とかを、日にち決めてヒトを集めてやってるだろ？アレの大規模な奴…ノリとしては、兵士の宿舎みたいな感じか。…うん。まぁ、納得いったか。
その学校は、特殊だった。なんせ『戦争学校』だ。座学とかもあったけれど、戦場に行くのが『授業』だった。課題も一応出るんだぜ。『敵から一発殴られてこい』とか『協力ギルド員の護衛と手伝いしろ』とか『サインカードで魔力補充してこい』とか。ちゃんと帰校しないと点数付かないし。試験放棄したら、ペナルティ付いたしな……。
うん。アレで学校としてはちゃんと国から認可されてんだよ。大丈夫。
まぁ、そんなんでも学校なので、『校歌』ってのがある。校長が作ったんだがな。歌詞自体は４番まであるんだけれど、２番までしか歌われない。『諸事情により３番・４番を歌うことは禁止されております』って入学案内に書いてあったんだ。だったら何で作ったんだ、って言いたくなるけれどな。うん。作詞したのが校長で、禁止にしたのは多分教頭だ。あの歌詞見る限り、きっと。

あるとき、一人の生徒が３番を歌おうとした…というか歌詞の確認しようとした。きっと、禁止事項の事わすれてたんだな…。
そいつ、別に声に出した訳じゃ無いんだ。脳内で、１節読みかけた。それだけだったんだが。
途端、奴の頬を、羽根ペンがかすめた。教頭がよく使っている、羽根ペンだった。
周りには、誰も居ないのにもかかわらず、だ。挙げ句に脳内に届く声が、あった。
『１小節でも歌ってみろ。次は貴様の右眼をこじ開ける。』と。
その場に影も形も無い、教頭の声だったそうだ…。

こんだけなら、教頭どんだけ地獄耳なんだって、話になるんだけれどな…っ。
……ああ、気にすんな。一寸後頭部に羽根ペンが刺さっただけだ。
さて、お前らに渡した紙だけれどな。
件の校歌を、書き写したもんなんだ。ああ、頑張って全部書いたとも。
興味があったら、歌ってみると良い。運が良かったら教頭の声が聴けるかもな。
羽根ペンも確実にやってくるけれどな。
…あぁ、うん。ひょっとして今もその学校があるから、飛んでくるんだろうって、思うんだよなぁ…。
でもさ、今の地図上に、あるのか？『　　　　　』って国。」

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はい。言い出しっぺですから、怪談一つくらいは投下しないと…っ!!という心意気で書きました。イエ、ほぼ事実なんですけれど…。絵の方は、『涼しい格好』って言ってるのに黒装備は無かろうよ…という思考の下、シエラにチューブトップ着せてみました。アフター後の傷カラーで全部描いたの初かも……。

pixivファンタジアRD（期間終了しました）【illust/63981060】
怪談話の会場にして居ます。殉教者墓地ステラゴーテン【illust/63982347】

戦争学校と校歌【illust/41854466】
校歌にまつわるお話【illust/41974470】　

オチから考えると、自分自身が一番ホラーな存在【illust/65699743】